金メダリストの力 ― 2009年11月20日
そうしてるといろんな事を思い出した。
91年に日大に入学し澤村当時陸上部監督のご支援で91年にアメリカの陸上に触れる事ができた。
時代の最先端カールルイスやリロイバレルが所属していたスター軍団サンタモニカTCの拠点ヒューストン大学で短期留学させていただいたのである。当時、TVや一部の雑誌でしかアメリカの情報を手に入れることが出来なく海外で生活して練習し、試合に出るパターンの選手のなまの声を聞く事などほとんどいない時代でした。
翌年92年にヒューストンに行くと91年には居なかった88年ソウルオリンピック200m金メダリストのジョーデローチが練習をしていた。オリンピック時、学生のデローチは、彗星のように現れ、オリンピックで連覇を狙うカールルイスを寄せ付けず金メダルを手に入れた。
それから・・・4年...チームメイトのマイクマーシュがバロセロナオリンピック200mで金メダルに輝き...サンタモニカTC時代が続く中、デローチとお話できた。
tiger「何処か痛そうだけど・・・。」
デローチ「膝が痛いんだ。」かなりテンションが低かった。
「今年は、休憩」
「来年、頑張るよ!」
まだ春なんだけど・・・・と思いながらも、こんなやり取りだった。
正直、来年頑張るって言っても何歳よ!?
というのは、日本には高野さんが31歳でフィナリストになったが異例中の異例の感覚!日本では、25歳ぐらいでベテラン選手なんていわれていた時代でしたから・・・。チームメイトのカールルイスが30歳を越えて世界新を出し、まだまだって言う気持ちがあったのかもしれない。
「陸上競技」を30歳ぐらいまでの長期で捉える傾向が海外選手には強い。(日本では、学生のうちに頑張りすぎて・・・、自分でコントロールした陸上に触れる前に終わってしまう...果たして学生が30歳までをイメージして陸上を行っているだろうか!?)例えば、コーチや選手に年齢を聞かれて30歳と答えても「今から・・・(これからが陸上だよ・・といわんばかりに)」といわれる事も多い。日本じゃ「すごいね!」「そっか!?」といった具合。競技年齢の捕え方に大きな違いがある。
話を戻して....その後、全米選手権にて復活の走りをするデローチ...抜群の安定感。
トムテレツコーチもよく言っていたが「デローチはルイスを越える」と・・・。芸術性の高い走りです。今考えると・・・15年ぐらい時代を先取りした動きだったような気がします。
準決勝のコーナー出口で肉離れをし歩きながらゴール!
ルイスやマーシュなどのチームメイトが寄り添っての感動的ゴールだった。形には、ならなかったが代表入りするぐらいまでしっかりと作り上げてきた。
その後、レースで彼を観る事はなかった。
2000年2月ロスに行った時、記録会にクィンシーワッツが400mに出場していた。92年バロセロナオリンピック400m金メダリスト!オリンピック後数年は、世界的大会にも出場していたが...。もうやめているだろうと思っていた選手の走りに触れ感激!
日本にいたら分からなかったが・・・競技を続けていたのだ。
47秒ぐらいだったと思うが肩を揺らす特徴のある走りは、健在だった。
早くして世界の頂点を極めたにもかかわらず、レベルを落としても長く続ける事に当時は、あまり理解ができなかったけど・・・格好良かった。
今の自分があるのもアメリカでの彼等の姿から導かれている。
後輩達が引退していく中...いろいろ考える事も多い。
個人的には、少なからずある程度の大会に出場して「アホやな~」なんて言われる存在でいたい。
tigerが海外で触れた選手の生き様をどんどん若者達に伝えていく機会を増やさないと・・・!
コメント
_ 長老・河ちゃん ― 2009/11/20 23:48
_ tiger ― 2009/11/21 11:47
加古川組は、12月13日に3kmのロードレースに出場します。
まだ若い(競技年齢が)のでまだまだないがあるか分からないですよ!
12月30日の詳細につきましては、またブログにて発表するので、よろしくです。
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私にもその世界、少し触れさせて下さいね。
陸上で何かを生み出せる年齢でないのはわかっていますが・・・
12月30日、楽しみにしています。その日に備えてしっかり準備しておきます。